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パイプ水耕栽培マニュアル 下巻

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この記事はパイプ水耕栽培マニュアル上巻の続きです。



上巻をお読みでない方はこちら↓

次の順で解説していきます。  
「装置の設置」→「苗の植え付け」→「水の管理」→「肥料の管理」


装置の設置

パイプの組み立てが済んだら水耕装置を設置します。

設置方法は2パターンあります。
・ブロックの上に置く方法
・地面に直置きする方法


ブロックの上に設置する方法は見た目が良く水平をとりやすくなりますが水温が気温に依存するので夏場の高温時は水温が30℃を超える場合もあります。

地面に直置きする方法は地温の恩恵を受けやすく水温が安定しますが栽培後半にパイプが地面に沈み傾くこともあります

この2つの方法で設置する訳ですがその前に地面を水平にする必要があります。

▼地面を水平にする

地面を水平にする理由は
パイプが傾くと生育にバラつきが出てくるからです。

地面の水平をとるにはレベルなどの高価な機器が必要となりますが、昔からある水盛管を使うと簡単に水平をとることができます。

水盛管の構造は単純なので簡単に自作できます。
作り方を ↓こちらの動画 で解説してますのでご覧ください。


材料は透明なホースとペットボトルです。

水平をとり終わったら水耕装置を設置してください。


水の投入

パイプの設置が完了したらパイプ内に水を入れます。

パイプ内に入れる水は
「水道水・井戸水・農業用水・雨水」を使用してください。

毎日水の補給が必要なので設置場所は
蛇口の近くか水を直ぐに使える場所であることが好ましいです。

最初に入れる水の量は少なめにします。

水を入れた時パイプの傾きがあった場合は一度パイプ内の水を抜いて
地面の水平を取り直してください。

苗を植え付けした後はパイプ内の水を抜けないので必ず水平に合わせるようにしてください。

水平であることを確認できたらパイプ内に水を入れます。
水を入れる量は「鉢底と水面に空間ができる」くらいです。




水中ポンプの設置

パイプ内に水を入れ終えたら水中ポンプを設置します。

設置方法は次のI型とU型の2パターンがあります。
下の図をご覧ください。

パイプの出入り口の片方に水中ポンプを入れて反対側の出入り口に水を流す感じで取り付けます。

設置後はポンプを稼働させて水が循環していることを確認します。

ここで注意したいのがホース内に生える藻です。

水中ポンプで使っているホースが耐藻のタイプであれば問題ありませんが、そうでなければ藻がつきます。

藻が付かないようにアルミホイルや光を遮断できる物でホースを覆って遮光してください。

藻が生えると水の出が悪くなり野菜の生育に影響がでてきます。

以上が水中ポンプの設置となりますが

この時点で肥料は入れないでください。

肥料を入れるタイミングは植え付けした苗の根がパイプ内の水についてからになります。


苗の植え付け

今回はトマト・ミニトマトを例に
「鉢へ植え替え」→「パイプに鉢をセット」の順で解説していきます。

まず育てた苗をプラスチックの鉢へ植え替えする必要ががあります。

トマト・ミニトマトの場合
植え替えする時期は苗の本葉が4枚くらいになった頃です。

ポリポットに入った苗を根ごと抜き取って、流れる水でキレイに土を落とします。

土がついた状態で植え付けすると根が土から出てこなくなり枯れたり萎れたりすることがありますので必ず土は落としてください。

苗の土を落としたら プラスチックの鉢へ植え替えます。
鉢の中央に穴を開けて植えるだけで構いません。

鉢の状態でしばらくの間、水やりを行いながら育てます。
※2週間~3週間くらい

苗の根が鉢に馴染んできたらパイプ水耕装置へセットします。

そのままセットするのも良いですが
鉢底に不織布などをつけてあげると水の吸収が促進され苗の生育が良くなると思います。





水の管理

苗の植え付が終わったら日々の水補給が始まります。

春と秋は問題ないですが
夏場は水の吸収量が多いのでパイプ内の水がすぐ無くなります。

なので水の補給を効率化する方法を3つ紹介します。

・満水位置に目印を付けると水の補給がスムーズにできます。
・補給回数を記録して水入れ不要の日が無いか調べて効率化。
・水の補給を自動化。


満水位置に目印を付けると水の補給がスムーズにできます。
印を付けておけば何も考えずに水入れが可能となるのでおすすめです。

補給回数を記録して水入れ不要の日が無いか調べて効率化もしてください。
カレンダーやメモ帳や表計算ソフトでもなんでも良いので水入れ回数を毎日記録します。記録することで色んな事が見えてきて水入れしないでも大丈夫な日が分かるようになります。

自動化について
夏場は毎日水を入れないといけないのでとても大変です。

それを解決してくれるのが水補給の自動化です。

フローセンサーや水位センサーなどを利用して水の補給を自動化できます。

自動化することで時間短縮に繋がりうっかりミスも防ぐこともできます。

参考になるか分かりませんが「水位センサーモジュール」を利用して水の補給を自動化する装置の作り方を書いた記事や動画がありますので気になる方はご覧ください。

肥料の管理

肥料の管理は
「ECについて」→「肥料の作り方」→「肥料をいれる」 の順で解説していきます。

まず肥料の作り方に入る前にECのことを学ぶ必要があります。

ECとは簡単に言うと肥料濃度です。(かなり大雑把ですが)
ECメーターという機器を使うと水の中の肥料濃度がある程度わかります。

★補足
ECメーターは2種類あり今回は
0.00-19,99mS/cm測定のECメーターを例に解説しています。



このECメーターを使って何日か置きに肥料濃度を測定することになります。

例えばミニトマトの場合「適正ECは0.7~1.2くらい」です。

肥料を入れつつミニトマトの様子を観察して生育が悪ければ肥料を追加します。
肥料過多の症状があれば肥料を止めます。
この際にECメーターを使い数字で肥料濃度を確認することができる訳です。

その測定値を記録しておけば今後の参考にもできます。
土耕栽培ではできない事なのでとても便利な道具です。

ECメーターの使い方はこちらの動画をご覧ください。

次に肥料の作り方について解説していきます。

今回は大塚ハウスの肥料を使っています。

肥料の作り方は少しややこしいので
こちらのブログ記事と動画で読んで理解してください。


肥料作りが終わったらパイプ内に 肥料を 投入します。
 
まず苗の根が水面まで達しているか確認してください。
根が水中まで伸びていれば肥料をいれます。

肥料の入れる量は次の通りです。

肥料の量
EC濃度を1.3にしたい場合は
水の量1リットルで
・1号を5ml
・2号を5ml
投入します。

投入して1日くらいしてからECを測定してみて低いようであれば追加で投入してください。

肥料濃度が安定してきたら
最初に入れた肥料 + 追加の肥料 = 毎回入れる肥料の量
となります。次からこの量で肥料を入れていきます。

投入の頻度は1週間に1回くらいで良いかと思います
EC濃度が低いようであれば間隔を調整して増やしてください。


自動化について
肥料管理までのすべてを自動化することもできますが個人的にはあまりおすすめはしません。
定期的に生育の観察や診断を行い植物が今何を求めているのかを知ることが大事だからです
自動化は栽培スキルが上達してからにしましょう。


あとがき

以上でパイプ水耕栽培マニュアル前編と後編は終です。

分かるところをザーっと書いてきましたが、もしかしたら忘れてる所もあると思うので定期的に記事の更新をしていきたいと思っています。

あと水耕栽培の良さは実際にやってみないと分からないので
小さくても良いからやってみてください。

と言う訳で
拝読してくださりありがとうございます 。

無色の畑。







※追記(2020/2/27)
webサービス「Note」にてパイプ水耕栽培マニュアル【別巻】を公開しました。
noteの記事は有料記事です。
読みたい方だけお願いします。

購入して24時間以内は返金が可能です。

それ以降の返金はできません。

のでご注意ください。


★note記事内容
パイプ水耕栽培マニュアル【別巻】
①根詰まりについて
②パイプ水耕栽培試作機2号

文字数=1500文字
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限定動画

販売価格=100円


https://note.com/musyokunonatake/n/n98916cc0b6e9