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【自作】ビニールハウスの電動式巻上げ機のつくり方

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この記事は次の人向けです。
・電動式のビニールハウスの巻上げ器を自作したい。
・巻き上げ機で使うモーターについて調べている
・自動開閉にお金をかけたくない。

https://youtu.be/WlIeRzCCWQA


こんにちは無色の畑です。

今回はビニールハウスの開閉で使える「電動巻上げ器」のつくり方を紹介します。

電動巻上げ器と言えば
大型のビニールハウスで使われている自動開閉システムが上げられますが、小型のビニールハウス(30m以下)に自動開閉システムを付けるとコスパが悪いので取り付けている人はあまりいないかと思います。

大半の人は手巻きの開閉器を付けているのではないかと思います。


しかし今回紹介する「電動式巻上げ器」は誰でも低コストで製作することができ市販品の半分以下の費用で作ることもできるのでおすすめです。

また作り方が分からない方でも
電動巻き上げ器のつくり方や必要な材料や製作費などが分かるようにしてありますので、是非最後まで読んでください。

それでは進めていきたいと思います。

巻上げ機の作り方と材料の詳細

今回紹介する「電動巻き上げ機」は誰でも作れるように簡単な構造にしてあります。

一部の材料の調達に時間はかかりますが、市販されている電動巻き上げ機と比べ低コストでつくることができるのでおすすめです。

この章では「巻き上げ機のつくり方」と「材料の調達先」と「材料の価格」などを紹介します。

全体の構成


巻き上げ機の構成は次の通りです。





ギヤードモーター

モーターはギヤの付いているギヤードモーターを使います。
モーター自体は小さいですがギヤ比が大きくパワーがあります。

※商品名:アリエクスプレス
Cnbtr 12ボルト6 rpm無負荷速度高トルク電動正方形ギアボックスギヤードモータ

ギヤードモーターは種類が沢山あるのでどれを選べば良いか分からないと思うので少し解説します。

今回使っているギヤードモーターは回転数が6rpmの物を使っています。
この○rpmが小さくなると巻上げるパワーが大きくなり、逆に○rpmが大きく(早く)なると巻き上げるパワーが小さくなります。
「※回転する速度は上で紹介したYoutube動画で確認できます」

30mくらいのビニールハウスの内張りや外張りを巻き上げるには6~12rpmくらいの回転数が良いかと思います。



あと選ぶ際に気を付けたいポイントはトルクです。
今回使用したギヤードモーターの定格トルクが80KG.CMあります。このトルク数であれば巻上げには問題なないと思うのですが、できれば70KG.CM以上のトルクがあるものを使うことを推奨します。


下のAmazon、楽天市場、yahooショッピングの調べるを押すと商品ページが出ます。「12ボルト6 rpm定格トルクは80KG.CM」に近い商品(類似品)を探してみてください。

▼入手方法

今回紹介したギヤードモーターは中国の通販で購入できます。
おすすめする通販は「アリエクスプレス」です。
日本の通販で買うより半値くらいの値段で買えます。

※アリエクスプレスとは
アリババグループの海外向けの通販サイトで楽天市場のような感じです。サイトは日本語にも対応しています。

注意点として商品が配達されるまで1ヵ月程度かかるのと、配送トラブルで商品が紛失して届かないことがたまにあります。

あとトラブル時のやり取りが「英語チャット」なので横文字に抵抗のあるひとにはおすすめできません。※google翻訳の英語で伝わります。


参考価格

・アリエクスプレス 
  12ボルト6 rpm定格トルク80KG.CM
  1200円+送料1200円 

・Amazon 
  同規格なし
  類似品 12ボルト12 rpm定格トルク70KG.CM 
  3000円+送料

Amazon 12ボルト12 rpm定格トルク70KG.CM  




カップリング

ギヤードモーターのシャフトとハウスの直管パイプを接続するにはカップリングが必要です。簡単に直管パイプと繋げることができるのでおすすめです。

使用するカップリングのサイズ(径)はモーターのシャフトのサイズに合った物を選んでください。


※今回使用しているギヤードモーター(12ボルト6 rpm定格トルク80KG.CM)のシャフトの径は8㎜です。


▼価格
アリエクスプレス 150円+送料無料(2個入り300で販売)

国内の通販であればモノタロウ・Amazon・楽天市場・yahooショッピングなどで1000円くらいで買うことができます。探せばもっと安い物があるかもしれません。


トグルスイッチ

モーターの回転を「ON・OFF・逆転」させるためにトグルスイッチが必要です。

ON⇔OFFだけのスイッチでは巻上げはできますが逆転はできません。この場合、回転を逆転させる為には電源のプラスとマイナスを繋ぎ直す必要があります。

ですがトグルスイッチを使うことで回転を逆転させたり回転を止めたりすることが簡単にできます。
電動巻き上げ機を作る際には必須の部品をなります。

※トグルスイッチは6ピンの「オン/オフ/オン」を使用するようにしてください。

トグルスイッチの配線方法は次の通りです。↓

▼価格
値段はAmazonで1個300円(3個入り1200円+送料)です。
1個だけ欲しい方は楽天市場・yahooショッピング・モノタロウなどで販売していますので確認してみてください。


電源・ACアダプター

モーターを動かすためには電源が必要です。
今回使用するモーターは12Vなので12vのACアダプターを使っています。
ACアダプターはコンセントに差し込むだけで簡単に電源をつくることができるのでおすすめです。

ビニールハウスにコンセントが無い場合は12vのバッテリーから電源を取る方法があります。


ACアダプターのアンペア(A)
ACアダプターのアンペア(A)が低いとモーターが回転しません。必要なアンペア数を確認の上、ACアダプターを買うようにしてください。


▼価格
Amazonで800円くらいで販売されてます。
注意点として通常2~3日以内に発送しますとか書いてある場合があり、その場合は中国からの発送になる場合があります。

楽天市場・yahooショッピング・モノタロウなどで販売しているところもあるので確認してみると良いかと思います。

補足
ACアダプターはプラス(+)が内側の物を使用するようにしてください。




電線・DCジャック

電線はホームセンターなどで販売してある物を使ってモーターやスイッチに配線します。
DCジャックを取り付けると取り外しが簡単にできるのでおすすめです。
配線を各部品へ直結する場合はDCジャックは必要ありません。

▼価格
電線は1m100円くらい。
DCジャックは10個入りで1000円くらいです。

支柱取り付けと重り

支柱と軽めの重りを取り付けてモーター本体が回転しないようにする必要があります。

この支柱を付けてないと巻上げずにモーターがクルクル回転しますが、重りの付いた支柱を取り付けてあげると回転しません。

軽い重りでも回転させないようにするにはテコの原理を使うと良いです。
長い支柱にすればもっと軽い重りでも回転しないと思います。


支柱は金具を使って固定しています。
固定方法は色々あるので好きなようにすれば良いと思います。



デメリットとしてはモーターのシャフトが折れる場合があるかもしれないので注意が必要です。

直管パイプへの接続

直管パイプにモーターを取り付ける方法は下の画像の通りです。

今回使用のカップリングの穴のサイズが4mmなので直管パイプは5㎜くらいの穴を空けてます。カップリングの穴のサイズより1㎜くらい大きめに穴を空けるとネジを取り付けやすくなります。


以上の部品を組み立てることで電動巻き上げ機が完成します。
実際に動いている様子などはYoutube動画をご覧ください。

https://youtu.be/WlIeRzCCWQA

2.製作費用


今回製作した電動巻き上げ機1台の製作費用は約5000円でした。

参考として市販されている電動巻き上げ機(モーター部分)1台が13000円くらいです。
耐久性があり防水もしっかりしていてサイドや谷のビニールも巻上げ可能なので自作に抵抗がある人は市販品を買うことをおすすめします。

ただ付属のキットが必要になる場合もあるので総額いくらになるか分かりません。

ビニールハウス巻き上げ機


3.改善

現時点で改善が必要なところが数点あるので書いておきます。

▼改善点
・巻き上げ機本体の重みでモーターのシャフトが折れる可能性があるのでモーターが移動する範囲にレールを取り付ける。

・ハウス内の結露による故障の可能性があるので防水加工が必要。

・スイッチの配線がむき出しなのでスイッチBOXを作る。

4.自動化

自作すると「できる事」の範囲が広がります。
例としてAruduinoのようなマイコンを使って自動開閉装置みたいな物もつくることが可能です。

※Aruduinoとは…小さなコンピュータで温度センターとかを取り付けプログラムを組んで動かす装置です。色々な種類があります。1000円くらい。

自動化の例

遮光カーテンの巻上げ
・真夏の朝10時から15時くらいまで遮光してそれ以外はカーテンを巻き上げる。
・照度センサーを取り付け曇の日は遮光しないようにする。

ビニールの巻上げ
・谷のビニールの自動開閉(雨・気温・時間)
・サイドビニールの開閉(雨・気温・時間)

・他いろいろ


自動化させるためには

マイコンを使って自動化させるにはプログラミングのスキルを身に付ける必要があります。
プログラミングは難しい感じがするかもしれませんが基本の部分を覚えるだけである程度のことはできるようになります。

プログラミングの基本の部分を車の運転で例えると、
ハンドルとアクセルとブレーキとギアの操作できる感じが基本的な部分となります。

複雑で難しいことはできませんが巻き上げ機のような物であれば作ることが可能です。

あとプログラミンの基礎的なことができるようになると、エクセルのVBAとかも分かるようになるので仕事などで役立つかもしれません。

おすすめのプログラミング学習方法

おすすめの学習方法は次の通りです。

1.無料のサイトで少し学ぶ
2.Youtubeのプログラミング学習動画で学ぶ
3.最後にお金を使って参考書または月額のプログラミングサイトで学ぶ

この順番で学習すればあまりお金を使わないと思います。




以上、【自作】ビニールハウスの電動式巻上げ機のつくり方でした。