水耕栽培 PR

【初心者向け】水耕栽培の基礎知識を簡単にまとめました

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「水耕栽培を始めたいけどやり方が分からない」
「そもそも水耕栽培の知識が無いので教えて欲しい」

と言う人向けの記事です。

こんにちは無色の畑です。

私は水耕栽培歴3年目の農家です。
塩ビパイプを使用した水耕栽培装置でトマトやミニトマトの栽培を行っています。
2019年からは営農レベルでの試験栽培を小規模ですが始めました。
数年以内に2aの栽培施設を作るのを目標としています。

今回この記事では
水耕栽培の初歩的な基礎知識を初心者でも分かるように解説していきます。
これから水耕栽培を始める方の参考になれば幸いです。

それでは進めていきたいと思います。

※追記・修正のお知らせ
・2019/12/21 記事投稿
・2020/2/15 画像位置やURLなどを修正
・2020/3/7 パイプ水耕栽培マニュアル記事のURL追加




水耕栽培とは

水耕栽培は水と肥料だけで育てる栽培方法です。
正しい栽培方法を行う事で土耕栽培と変わらない野菜を作る事ができます。

土耕栽培の場合だと前作の肥料成分が残っていたりして土壌が肥料過多になったり病気になりやすいので、良い野菜を作るまでには時間と経験が必要となります。

それに比べ水耕栽培は植物が育つ肥料をゼロから作るので肥料過多になる事はあり無く1年目から土耕栽培並みの野菜をつくる事が可能となります。

まずは水耕栽培を始めるにあたり「必要な物」と「水耕栽培の仕組み」を理解する必要があります。この記事で解説する内容を読んでもらう事で水耕栽培の理解が深まるかと思います。

↓水耕栽培を簡単に始める事ができる栽培キットがたくさんあります。
 自作でつくるより費用は安い物もあるので自作したい方は一度見ておくと参考になるかと思います。

水耕栽培キット



必要な物

水耕栽培で必要な物を紹介します。
肥料以外はお近くのホームセンターで購入できます。

▼水

水道水や井戸水または農業用水のPHが6.5~7くらいの水を使います。

なぜかと言うとPHが酸性またはアルカリ性に偏っている水を使うと肥料の効き具合や野菜の育ち具合が悪くなからです。

特にミネラルウォーター(海外製)はPHが高い物があるので使用しないでください。

水道水に関しては塩素が入っているので場合によってはカルキ抜きが必要な場合もあります。
どうしても水の確保が難しい場合は雨水を利用するのも有です。雨水は酸素がたくさん含まれているそうなので葉物栽培には向いています。私も最近は雨水ばかり使っています。

↓雨水を回収する装置



▼ 肥料

肥料は水耕栽培専用の肥料を使います。
水耕栽培の肥料は大きく分けて2種類あります。
 
ハイポニカ
家庭菜園用としてホームセンターなどで販売されています。
水耕栽培を小さく始めるのであればこの商品で良いかと思います。

大塚ハウス(OATハウス)
植物工場や水耕栽培の農家が使う肥料です。
ハイポニカに比べて値段が安く肥料としての効果もハイポニカとあまり変わらないので個人的にもおすすめな肥料です。

この肥料は販売量がが20kg入袋で使いきれないくらい多いので家庭菜園だけの人には向いてません。
ですがAmazonなどのネットショップで300g・200gくらいでばら売りしている出品者もいますので欲しい方はそちらから購入すると良いかと思います。


↓肥料の作り方はこちらの動画をご覧ください



▼ 容器

水耕栽培は水を貯める為の容器が必要です。
穴の開いていないトレイやコップなどの水を貯められる容器であれば栽培が可能です。
透明な容器は根の成長が衰えるので遮光が可能な容器が良いです。



▼ 水中ポンプ

水耕栽培では水を循環させて育てる栽培方法があります。
この水を循環させる為に水中ポンプが必要となります。水中ポンプは熱帯魚の水槽で使うような小型のポンプを使います。
水耕栽培で良く使われるポンプはカミハタRioと言うポンプになります。

※カミハタRio

※家庭菜園での使用であれば50~180くらいの物で十分かと思います。

▼ エアーバブリング

水を循環させない栽培方法だと水の中の酸素濃度が減っていくのでエアーバブリングの装置で酸素を入れてあげる必要があります。

▼ ECメーター

水の中の肥料濃度を測定する為にECメーターが必要です。
水耕栽培をやる上で必需品となりますので忘れずに準備してください。

ECメーターは土耕栽培で土壌診断用としても利用できます。土耕栽培の場合は採取した土に水を足して薄めた液を測定します。 土耕栽培の土壌診断動画です。参考になれば幸いです。




▼ スポンジ

スポンジは種を発芽させたり植物の土台になる部分となります。
育てる野菜によっては鉢を使ったり赤玉土などで少量の培地を使う事もあります。
スポンジは必ず必要と言う訳ではありませんが値段が安く葉物野菜でも使えるので揃えておいても問題ないかと思います。

以上が水耕栽培をする上で必要な物となります。



水耕栽培の仕組み(栽培方式)

水耕栽培の栽培方法はいくつかありますが家庭菜園レベルで使われる方法は大きくわけて2つあります。

▼水を貯めるDFT方式

容器に水を貯めて循環させる栽培方法です。
トマトやキュウリなどの野菜栽培に適しています。
水の酸素濃度が減りやすいのでエアーバブリングなどで酸素を入れてあげる必要があります。ミニトマトは根から酸素を出すのでバブリングは必要ありません。



▼水を流すNFT方式

容器を傾けて水を流す栽培方法です。
葉物などの栽培に適しています。
水を循環させる時に酸素を入れる事ができるのでエアーバブリングは必要ありませんが場合によります。
デメリットとしてNFT方式は停電時にポンプからの水が流れないので野菜が枯れたりする場合もあります。

水耕栽培のメリット・デメリット

▼水耕栽培のデメリット

根の病気が発生するとその列の水槽は全てに病気感染する場合があります。
特に青枯れ病は厄介で発生すると容器の交換や掃除が発生します。

あと営農レベルで行うと水耕栽培装置は高額なので多額の費用が発生します。
はっきりした金額は分かりませんが1千万円単位の費用がかかります。

それにくらべ自分でパイプ水耕などの栽培装置を自作すると1/10程度の費用で作る事ができますが失敗するリスクもあるので一長一短です。


▼水耕栽培のメリット

水耕栽培のメリットとして一番大きい部分は「連作障害が無い」という事です。

土耕栽培の場合だと栽培する畑を別の畑に変えるか、苗を接ぎ木苗にする必要がありその分の費用も発生します。

それに比べ水耕栽培は毎年同じ場所で育てる事ができるので、収量や品質を高めていく事が可能も可能となります。

また水耕栽培は年2作の栽培が可能となります。
トマトで例えると8月~2月・2月~7月と言った感じで同じ場所で栽培する事ができます。

以上、「【初心者向け】水耕栽培のやり方を簡単にまとめました」でした。