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【ミニトマト】グリーンバック果とガク枯れ【速効性の対処法は無い】

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こんにちは無色の畑です。

ミニトマトの生理障害のグリーンバック果とガク枯れについて調べている又は、
現在、グリーンバック果とガク枯れに悩まされていると言う方向けの記事です。

この記事を読む事でグリーンバック果とガク枯れについての知識が深まり
次作からはこの生理障害になるリスクを減らす事ができるようになると思います。
あと参考となる専門書も紹介したいと思います。

私も過去にグリーンバック果とガク枯れの被害に合って売上が落ちた経験があります。その翌年はこれらの生理障害は発生していません。

それでは進めてまいります。

①グリーンバック果

1-1 グリーンバック果とは

実の上部が赤くならず緑のままの物をグリーンバック果と言います。

このグリーンバック果はリコピンが生成されないのが原因でおこる生理障害です。

主な発生原因として、

・高温時に直射日光があたる
・高温時に水分が不足していた(潅水不足)
・元肥の窒素肥料が多すぎた。
・葉の枚数が不足して蒸散による水の吸い上げが少ない。

などが上げられます。

夏秋栽培は水の吸い上げが弱くなるとグリーンバック果になる要因が多いので注意が必要です。

市場での規格はB品扱いになると思うので売上減に繋がる場合があります。私の場合はB品扱いで200g1パック30円という日もありました。

1-2 グリーンバック果の対処法

残念ながら今直ぐに効果のある対処法は無いと思います。

現在実っているものはグリーンバック果になる確率が高いと思います。しばらくすると症状も収まった記憶もあります。(数か月後)

具体的に効果がありそうな対処法を紹介します。

・肥料を入れすぎない
 →元肥の窒素成分を適正量より多くしない。

・実に直射日光を当てない
 →脇芽や葉で影をつくりリコピンの生成を促す。
 →遮光カーテンを張るなど。

・葉かきの枚数は1日3枚くらいまで 
 → 一度に沢山の葉を取るとグリーンバック果になるかも。

・病気などで葉の枚数が少ない(キレイな葉が少ない)
 →病気の葉が多くなると光合成能力が不足するのでグリーンバックの原因になる場合がある。早めの防除を行いキレイな葉を残す事が重要です。

逆に葉を多く残すとガク枯れが発生する場合があるので注意が必要です。

次の項目で説明します。



②ガク枯れ

2-1 ガク枯れとは

ミニトマトのヘタの部分が枯れるのがガク枯れと言う生理障害です。
※上の画像にヘタが枯れのミニトマトが映っています。

見た目が悪いので商品価値が下がり減収に繋がります。
このガク枯れになる主な原因をいくつか紹介します。

①真夏の高温が原因
→ビニールハウス内の温度が高温になるのが原因、ツマ面の解放や循環扇など使ってハウス 内の温度を下げる必要があります。

②葉や脇芽に栄養を取られて枯れる
→1段目を収穫するまでは着果負担が大きいので脇芽や不要な葉が多いと養分が不足して上の段の花のガクが枯れる場合があります。

③日照不足で養分の転流が不足して枯れる
→天気が悪いと光合成能力が減り必要な養分を供給できなくなり、ガクが枯れる場合があります。

あとガク枯れになると
見た目が悪くなるので市場価値が落ちます。運が悪いとB品扱いになる場合もあります。

2-2 ガク枯れの対処法

ガク枯れは直ぐに効果のある対処法はありません。

この先も花の部分がガク枯れになっていくと思うので対処法は無いと思います。

具体的にガク枯れにならないようにする為の対処法を紹介します。

・葉の枚数が多すぎる
 →葉かきを行う
・脇芽に栄養を取られないようにする
 →こまめな脇芽かき
・高温時は花に直射日光を当てないように遮光する
 →遮光カーテンを張る

栽培初期の対処法として(重要)

根の張りが浅いとガク枯れになりやすいので3段目の花が咲く頃まで根を深く張らせる必要があります。マルチングをしていると根が上に上がりやすいので注意が必要です。

それ以外には
病気の葉が多いと光合成能力が下がりガク枯れになる事もあるので定期的な殺菌剤の散布を行います。

このようなガク枯れやグリーンバック果は前例の情報が多々あるので、専門書などで生理障害の事も学ぶ事も必要かと思います。次の項目で専門書を紹介しています。



③知識を深める為の専門書

実際に参考とした専門書を紹介します。

・トマト作業便利帳
・夏秋トマト栽培マニュアル



まとめ

記事の要約
・グリーンバック果はリコピンが生成されないのが原因でおこる生理障害
・グリーンバック果は直ぐに効果のある対処法は無い
・ガク枯れは見た目が悪いので商品価値が下がり減収に繋がる
・ガク枯れも直ぐに効果のある対処法が無い

個人的な感想
実際にどちらの生理障害も経験しました。
栽培の経験の浅いうちは発生する確率が高い生理障害だと思うので、栽培初心者の方は生理障害について一通り学んでから栽培した方が良いと思います。

あと今回紹介した2つの生理障害は売上減に繋がるので精神的ダメージは大きいです。

補足
実際の市況を紹介します(参考程度に)
市況 2Ⅼ 60円~80円
→グリーンバック果の場合 2L 30~40円
→ガク枯れの場合 2L 40円~50円
ガク枯れは基本的に出荷しなかったので0円でした。

以上、【ミニトマト】グリーンバック果とガク枯れ【速効性の対処法は無い】でした。