※今回紹介する物は実際に製作はしておらず今後作る予定であるものになります。参考程度に読んでもらえれば良いかと思います。
こんにちは無色の畑です。
今回の記事は
・ビニールハウスの自動開閉装置は値段が高いので自作してみたい
・プログラミングはできないから簡単な仕組みで動く装置を作りたい
・おすすめの部品とか使える部品とかあれば教えてほしい
と言った人に向けて書いています。
★自己紹介
・栽培の自動化をテーマにしたブログや動画を投稿
・水耕栽培では水の補給を自動化
・環境測定装置を自作してビニールハウス24時間監視など
一部のビニールハウスには自動開閉装置は付いてません。
スの夏場は常にビニールを開けた状態なので、雨や夕立ちが降ると走って天井とサイドビニールを閉めに行っています。
自動開閉装置があればなと言った皆さんと同じ悩みも持っています。
今回の記事では次の2つの内容を紹介していきます。
・マイコンを利用した開閉装置(自動)
・市販されている物で作れる開閉装置(半自動)
それでは進めていきたいと思います。
目次
①ビニールハウスの巻き上げ機はマイコンを利用した自動開閉装置がおすすめ
本格的に自作の自動開閉装置をつくるならaruduinoやラズペリーパイなどのマイコンを使うべきかと思います。
理由はビニールの開閉を気象条件よって動かすことができるプログラムを aruduinoやラズペリーパイなどのマイコンで組めるからです。
1.マイコンは何ができるのか
マイコンと呼ばれる物は「判断と分岐と繰り返す」などの処理を人間に変ってやってくれる便利なもので小さなコンピュータと思っていただければ良いです。
1つの処理ができるものと何個かの処理を同時にできるマイコンがあります。
・1つの処理しかできないマイコンがaruduinoなどのマイコン
・複数の処理を同時にできるのがラズペリーパイなどのマイコン
自動開閉装置であれば1つの処理ができるマイコンで十分かと思います。
ただマイコンは人間の脳にあたる部分なのでこれだけでは動きません。
センサーとか電源などが必要となってきます。
それからマイコンを使うと次のようなことができるようになり時間短縮につながります。
できることの例
・温度センサーを使って25度を超えたらモーターを動かすようにする
・雨水センサーを使って雨が降ってきたらモーターを動かす
2.マイコンの値段
先にマイコン単体の値段を紹介します。
値段はaruduinoが安く、ラズペリーパイが少し高めとなります。
aruduino
ラズペリーパイ
3.使うプログラム言語
マイコンを動かすにはプログラミングのスキルが必要です。
まずプログラミングが難しいか簡単かと聞かれたら「難しい」の方に軍配が上がります。
自分で使うのが目的であればプログラミングは独学でも十分です。
私はパソコンスクールに3か月通いC言語を学びましたが、実際にマイコンで使ったプログラミングは最初に学んだ基本的なところだけだったと思います。
★プログラミング学習で得られる利益
独学で3ヵ月くらい勉強すれば次のことができるようになります。
・ ネットで先人が書いたコードをコピペして使う事が可能になる
・ 分からない所はググって調べるスキルがつく
学習方法
プログラミングを学ぶ方法として「オンライン学習サイト」を利用すると言うのがあります。
本で学ぶのとは違い視覚的に学べるので初心者にはおすすめです。
無料で学べる部分もたくさんあるので経済的でもあります。
どうしても分からない所があれば、1か月だけ課金して学べば良いと思います。
↓私が使っているプログラミング学習サイト
プロゲート
マイコンの言語
マイコンによって使うプログラムが違います。
・aruduino
C言語ベースの言語・JavaScript言語など
・ラズペリーパイ
Python言語
私はC言語ベースのプログラミングしかできないのでaruduinoを使っています。
JavaScript言語 はgoogleスプレットシートでも使えるので個人的にはおすすめです。
4.マイコンを使った自動開閉装置の製作例(案
イメージとしては下の図のような感じとなります。
※予算は2万円くらいで作れるかも
②ビニールハウスの電動巻き上げ機は市販されている物で作れるかも(半自動)
ここまでマイコンについて少し解説してきましたがプログラミングを覚えるのは簡単なことではありません。
自動化はできなくても半自動くらいの物を作りたい人がたくさんいると思うので、市販されている物 (部品) で使用した製作例を紹介していきたいと思います。
部品毎に解説していきます。
モーター
ビニールハウスのサイドや谷の開閉をするために必要な物がモーターです。
このモーターを使う上で考えておくべきことが3つあります。
・必要なパワー
・ギヤでトルクUP
・防水加工
▼必要なパワー
サイドビニールを巻き上げするにはある程度の力が必要なります。
ハウスの長さが50m以上になると結構大変です。
参考となる資料の情報によれば
100mのサイドビニールを巻き上げるにはトルクが115kg・cmくらい必要と言う結果がでています。
参考:中山間農業研究室
https://www.pref.okayama.jp/norin/nousou/noushi/seikaPDF/H12/H12_0036.pdf
トルクが115kg・cmって何?
と思う人がいると思うので説明します。
100kg・cmを例にすると下の図のようになります。
100kg・cm = 1kg・m
どれくらいの力が必要かが分かったと思います。
▼ギヤでトルクUP
ビニールの巻き上げをモーター単体でやる場合、パワーのあるモーターが必要となります。
谷のビニールだったら大きなサイズのモーターでも問題ありませんがサイドビニールとなると通行の邪魔とかになります。
なのでモーターを小型化するために
動力をギアで増幅さる機能の付いたギアモーターを使う必要があります。
▼防水加工
ここまで解説してきましたが「なんとなく作れそう」と思った方がいるかと思いますが行動に移すのはまだ待ってください。
屋外での使用となるので「防水」のことも考えなくてはなりません。
プラスチックのケースで覆えば良いと考えがちですが、1年も使えばボロボロになって雨水が入り込み故障の原因となります。
防水加工に自身がある人はそれでも構いませんが、
それ以外の方には「開閉専用のモーター」と言うものがあります。
開閉専用のモーター の方が最終的に長く使えてコスパも良くなるのではと思います。
※↓は楽天市場の商品です
モーター以外の必要な部品
次にモーターを回すために必要となる部品を紹介していきます。
・電源:ACアダプター・バッテリー
・モーター正転・逆転用ロッカースイッチ
・回転コントローラー
▼電源:ACアダプター・バッテリー
12vと24vの電源のとり方を紹介します。
・ ACアダプターを使い電源をとる方法
・ バッテリーに直結して12vの電源をとる方法
①ACアダプターを使い電源をとる方法
必要な物はDC12VまたはDC24VのACアダプターのみです。
ACアダプターのケーブルを少し加工するだけで簡単に作ることができます。
②バッテリーに直結して12vの電源をとる方法
必要な物は12vのバッテリーと電線です。
バッテリーにモーターの電線を繋げるだけなので簡単にできます。
以上の2つの方法でモーターを動かすことが可能ですが、毎回電線つないだり外したりするのが大変です。
次に紹介する部品を取り付けるとモーターを動かすのが楽になります。
▼モーター正転・逆転用ロッカースイッチ
この部品はスイッチの切り替えでモーターの回転を正転⇔逆転することができます。
これでモーターを正転・逆転できるようになりましたが、この状態だとモーターの回転が速かったりして巻き上げがうまくできないかもしれません。
なので次に紹介する部品を追加で取り付けると回転数を調整することができます。
▼回転コントローラー
モーターの回転数を変えることができる部品です。
本来はLEDとか光る物の明るさを調整するための部品ですがモーターでも使うことができます。
欠点は回転数を落とすとモーターから異音がします。
屋外では問題無いレベルなので大丈夫です。
ここまで紹介してきた部品を繋ぎ合わせればビニールハウスの開け閉めがスイッチ1つで可能になる半自動開閉装置の出来上がりです。
全てのモーターを1つのスイッチに繋げてあげれば開け閉めがスイッチ1つで完結します。
そしてビニールハウスの開け閉めから少し解放され時間短縮につながるかもしれません。
以上、ビニールハウスの巻き上げ機は自作で作れます(自動・半自動)でした。